千紫万紅

赤く朱く紅く、青く蒼く碧く

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2025年 09月 10日水曜日 20:20
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何処が好きかなんて
聞かれても分からない
けれどこの胸のときめきが
そのまま答えになるんだろう

放課後、みんなと過ごす穏やかで何気ない時間
あなたの隣があたしの特等席
あなたもそうであるようにと願った

机見つめて
あと何日こうした日々があるのだろう
らしくないことを考えた

あなたがふいに呟く言葉
首傾げたあたしにあなたは繰り返す
「楽しいね」
そんな風に笑うあなたはズルい

好きになった理由なんて
聞かれても分からない
けれどこの胸のときめきが
そのまま答えになるんだろう

帰り道、あなたの吐く白い息を通して見る夜空
寒いと呟くあたしに
故郷の寒さに比べたらとあなたは笑った

あなたがふいに見上げた月
つられて見上げたあたしの視線に気付いて
「綺麗だね」
瞳だけで言うあなたはズルい

月を見つめて
あと何回あなたと帰れるだろう
そんな下らないことを考えた

何処が好きかなんて
聞かれても分からない
けれどこの胸のときめきが
そのまま答えになるんだろう

あなたとの一分一秒を、逃さないように大切にしたい
小さな、でもとてもわがままな祈り

いつかあなたは愛しい人見つけて
あたしやみんなから離れるのかな
そのときは、ねぇ
笑って見送るつもりだから
せめて今は友達でいさせて

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